POStudy Conference 2012に参加してモヤっとしたこと
POStudy Conference 2012 - スクラムプロダクトオーナー勉強会に参加してきました。
1日で過去半年間を通してPOStudyで行なってきたワークショップを体験出来るという濃い内容で、朝から夕方までワークショップやり通しで、とても学びや気付きが多い1日になりました。
会場を提供して下さった、株式会社ミクシィの方々、関さん、川口さん、スタッフの方々、ありがとうございました!
モヤっとした話し
1日とても充実していたのですが、ユーザーストーリーマッピングのワークショップで、タイトルに書いたようにモヤっとしたことがありました。
そのモヤモヤが残っているので書き残しておこうと思います。
ワークショップ:ユーザーストーリーマッピングの概要
以下の背景、登場人物をもとにチームでストーリーを書き出し、分類し、優先順位付け、見積りを行う。
流れは以下の様な感じ。
背景
Aくんは、所属している部署の新人歓迎会の幹事を任されました。
飲み会の幹事業を効率化するシステムをRuby On Rails利用して作成し、その有用性をアピールしようとしています。
登場人物
- Aくん:飲み会の幹事業を効率化するシステムをRuby On Railsで作成し、有用性をアピールしようとしている。
- 新人:仕事の進め方や、これからどうなっていくかのロールモデルを知りたい。
- 上司:予定を確認し、2週間以内に歓迎会を開いて欲しい。店はどこでも構わないが、好き嫌いは聞いて欲しい。
- 参加者:新人と話したい。歓迎会に参加したい。
※資料を持って帰るのを忘れたので、内容はざっくりです。異なっている点もあると思いますがご了承ください。
モヤっと
ストーリーの洗い出し、分類までは良かったのですが、実装するストーリーの優先順位付けあたりから大分モヤモヤしていました。
なにがモヤモヤって、誰にどんな価値を届けるのか?の認識がチームと自分で全然合っていなかったのです。
チームは、基本的に実装前提で話しを進めていました。
予定の入力があって、好みの入力とかも欲しいよね、通知機能とかあったら嬉しいかな…など。
自分は、説明資料を読んだ段階で「実装なんかしなくて良いじゃん、Aくん何言ってるの?」くらいの感じだったので全然話しが噛み合いません(笑)*1
チームが誰にどんな価値を届けることを意識していたのかわかりませんが、自分は「新人、上司、参加者に対して新人歓迎会という場を提供し、交流を深めてもらう」のが価値だと意識していました。*2
少なくとも、Ruby On Railsを使ってシステムを作ること自体に価値があるとは思えませんでした。
調整さんとかEventus*3などの既存のツールを組み合わせたり、メールやExcelを使って実現したって別にいいと思うのです。開発コストはゼロですしね。
もし自分が幹事で、Ruby On Railsの有用性をアピールしたいのであれば、先に調整さんなどを使って新人歓迎会をセッティングし、その後にアプリを作ると思います。
それを飲み会でデモすれば盛り上がるかもしれませんしね。まあそんなことはどうでも良いのですが。
結局、自分のチームは1イテレート目では「何も実装しない」という結論になった訳ですが、ストーリーポイントの見積りを行う機会が無くなってしまったのは、本当に申し訳なかったです。
チームで行うワークショップなので、空気を読んで流されても良かったのですが「それは違うよな」と思い、意固地になってしまいました。
まとめ
自身が所属しているSIerという業態は、受注してモノを作らなければお金にならないので、無駄なモノを作りすぎる傾向があります。
なので、自分は「本当に作る必要があるのか?行う必要があるのか?」を常に意識するように心がけています。
会場にいた多くの人は、新人歓迎会を開くのに幹事向けのシステムを開発することを選びました。
「それって本当に作る必要ありますか?」
お客様が言ったから、POが言ったから、仕様に書いてあるからその通りに作りました。
よく聞きます。
「それって本当に作る必要ありますか?」
これからも意識していきたいと思います。