Herokuエヴァンジェリストの話しと、SonicGardenのHeroku実践利用方法を聞いてきた

BPStudy#55 株式会社ビープラウドが主催するWeb系技術討論の会に参加してきました。

勉強会の内容は、Herokuについて。

Herokuのエヴァンジェリストである@ayuminさんによるHerokuについての紹介と、
@mat_akiさんによるSonicGardenでのHeroku実践利用方法の紹介でした。


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Herokuの紹介

Herokuについて

最近、Ruby On Rails以外の利用も増えてきており、特にPHPが増加しているとのこと。
背景として、Facebookアプリ開発の増加が挙げられると述べていました。

次に、Herokuの活用事例としてニューヨークシティマラソンの事例を紹介。
ランニングシューズにRFIDを仕込んで、ランナーがチェックポイントを通過する際に電光掲示板に、ランナーに対しての応援メッセージが表示されるというものでした。

また、Herokuについて以下の様に述べていました。

Herokuはクラウド・アプリケーションプラットフォームであり、ホスティングサービスでは無い。
単純にHerokuを利用すれば生産性が向上するわけでは無く、高い生産性を発揮出来るプログラマーの生産性を更に高めるためのものである。
プログラムやアーキテクチャ設計がしっかり出来る人が使いやすいように作られている。
Salesforce.comはエンタープライズの分野にもオープンな要素がどんどん取り込まれるはずだと考え、Herokuを買収した。

今後の活動や展開

イベントやミートアップ、ブログ、Twitterなどで最新情報を展開していくようです。
twitterは@herokujpで公式のつぶやきはしているそうですが、アカウントを変えるのが面倒なので
@ayuminでつぶやいていることも多いそうです。

Herokuについての質問などにも積極的に答えているようなので、疑問や困ったことがあれば
どちらかのアカウントにメンションを送ってみてはいかがでしょうか。

※Herokuの調子が悪いなとか、落ちてない?って思った際は@ayuminにメンションを送る前に、以下でステータスを確認出来るので確認してみてください。
https://status.heroku.com/

直近では、Heroku Meetupが4/20(金)に開催されます。
また、4/22(日)に大崎で開催されるGit道場にも参加予定とのこと。


また、発表の中で以下の様なことを述べており、Herokuを広めたいという熱い思いを感じました。

どんどんHerokuを利用して、公開して欲しい。
Herokuのコードの一部はgitHubに上がっているので、興味があれば見て欲しい。
Herokuを利用すればFacebookアプリを簡単に作成することが出来る。(Sinatra
HerokuのAdd-Onを作って欲しい。(まだ日本で作成した人はいない)
→アドオンプロバイダーに登録して、作成したアドオンが売れれば、売上の7割位収入になるらしい。


2012年11月にHerokuカンファレンスを行う予定らしいので、要チェックです。

SonicGardenでのHeroku実践利用方法の紹介

当日の発表資料は以下を参照してください。

SonicGarden での Heroku の実践利用 - Google ドキュメント

発表の前半はソニックガーデン代表の倉貫さんのブログ高速で無駄のないソフトウェア開発を実現するための7つのポイント - Social Change!に書いてある、ソニックガーデンの開発の進め方の説明。

私自身はRedmineを利用して開発を進めているので、PIVOTAL TRACKERに興味を持ちました。
Redmine以外使ったこと無いですが…)

特に、優先度という項目が存在せず、上にあるチケットから作業を進めていくことが出来るのは、タスクの細分化がしっかり行われており、1つのタスクが数時間(もっと短い?)くらいで完了する粒度だからこそ出来るのでしょう。

Herokuの利用方法

Herokuをステージング環境、Amazonを本番に利用したり、ステージング、本番共にHerokuを利用することもあるそうです。
やはり、無料(1dyno)であることとデプロイが容易であることが魅力なのでしょう。

また、Herokuを使う上で以下のことを工夫しているとのこと。

ログの保管

・Herokuではログがすぐ捨てられてしまうので、loggly(Add-on)を利用してログを数年単位で保管
・logglyからAmazon S3へのログバックアップ

Herokuで復旧できないときのリカバリ

・PG Backups addonを利用
・データをAmazon S3へバックアップしておく

@ayuminさんによるライブコーディング

内容は、Facebookアプリを作成し、Herokuにデプロイするまで。
ただ、ライブコーディングと言いつつも"Welcome"をようこそに変えただけでした(笑)

どちらかというと、Herokuの機能についての説明がメインだったように思います。

以下の機能について説明されていました。

Java on Heroku
HerokuでJavaを動かしたい場合は試してみるのも良いかもしれません。

heroku toolbelt(クライアントツール)
Herokuアプリケーション作成、管理用クライアント

Heroku Postgres
Web上でGUIから操作可能。SQLを実行することも。jsonやxml形式でデータを取得することもできる。

まとめ

Herokuをほとんど利用したことが無い状態で参加しましたが、初歩的なところから説明があったので、理解することができました。
また、SonicGardenでの活用事例紹介があり、実際の利用シーンが想像出来たのも良かったと思います。

会社の案件で利用することは当分なさそうですが、近いうちに勉強中のRubyOnRailsでアプリを作成し、Herokuに上げられたらと思います。

今後Herokuのようなクラウドアプリケーションプラットフォームはさらに成長していくことが予想されます。
SIerだから、金融系だからといって利用しない時代も過ぎていくと思います。

時期が来た時に対応出来るよう準備をしつつ、これからのHerokuの動向を注意深く追っていきたいと思います。